2024-01-01から1年間の記事一覧

悪は存在しない

悪は存在しない。それは本当だろうか。確かにこの映画のなかで誰かの悪意を感じる瞬間はない。誰もがそれぞれの立場で真っ直ぐで、まるっきり嫌なやつは存在しないように見える。しかし、悪は存在する。悪は存在しない、とわざわざいうのは、悪が存在するか…

4月文楽公演第2部

大阪は国立文楽劇場、4月公演は豊竹若太夫襲名公演である。事前知識を全く入れずに行ったが、入場前に立ち寄った展示コーナーでだいぶ学習した。竹本義太夫が創始した義太夫節をより豊かに語るということで創設されたのが豊竹座で、その始祖が若太夫を名乗っ…

2024四国こんぴら歌舞伎大芝居「沼津」「羽衣」

4月はじめ、四国は香川県。琴平町は桜満開であった。 四国こんぴら歌舞伎大芝居は5年ぶりの開催。青空のもとに大勢の観客とともに芝居小屋までのだらだら坂を登った。こんぴらさんの御本宮まで登って降りた後だからすでにしてしんどい。坂の途中で警備員が…

3月歌舞伎座夜の部「伊勢音頭恋寝刃」

いつも一部分だけが上演される演目には理由があるのだと思う。芝居を見るとき、筋を追って見るのか、それとも瞬間瞬間の「味わい」のようなものの積み重なっていく様を見るのか、古典芸能として十分に成熟しさらにそのある意味排他的な特性によって役の後ろ…

3月歌舞伎座昼の部「傾城道成寺」「元禄忠臣蔵」

時間の都合で幕見席で2幕のみ見た。事前予約制になってからは初めて行ったが、スマートフォンでアクセスしたとき、最初に表示される座席表のどこをタップしても次の画面では左端から表示されることに気づかず、思っていたのとはちょっと違う席を予約してしま…

2024年3月南座「河庄」「将門」

まず、壱太郎が客席後方から現れて、グッズや筋書き、弁当などの販売促進トークをしたが、程よく笑いをとりながら軽妙に進めていて、そのトーク力に感心した。南座のマスコットキャラクターも登場して写真撮影タイムもあり、先ほど度重ねてのアナウンスで電…